「自転車で旅行してます」

こう言うとよく聞かれるのが

「高い良い自転車なんでしょ?」

なんですけど、私の自転車、完成車で2万円以下です。ロングライド用にどんなカスタムしたか参考になれば。

うわっ……わたしの自転車、安すぎ……?

私の自転車はスポーツ車じゃないんです。ホームセンターのホーマックで、冬場に投げ売りになっていたクロスバイクルック車を見つけたのが始まり。

  • タイヤが700c
  • ジオメトリがロードっぽい
  • スポーツ車とパーツの互換性がありそう

この3点は確認してダメ元で即決。販売点検時に傷が見つかったため、さらに値引きされて1.6万で購入したクロスバイクです。

謎の車種 ダイニチ Roadmark R700

さて納車されてマニュアルを見てみると、どうやら複数車種共通のマニュアルらしくて何も詳しく書いてない。購入伝票を見ると「ダイニチ Roadmark R700」と記載が。でもダイニチの公式サイトには「RB700」はあるんですけど、R700は無いんですよね。ぱっと見でわかるくらいにジオメトリも違うし、マグネットが付くからスチールフレームだし。

そんなわけで詳細不明の車種です。フロントシングル48Tでクランクはスチール製、リア6段14-28T。ディレーラーはTourneyグレードで14-28T専用品みたいです。シフターは右のみ、グリップシフト。ブレーキはキャリパーブレーキ。

ちゃんと測ってませんが15kgくらいの激重くんでした。というか今も激重くんです。

謎のルック車 改造の歴史

もともとはクロスバイク(ルック)ですんで、ストレートハンドルでした。タイヤも激太700x42cのKENDA。ソロキャンプにも行けたらいいなと思ったので、リアキャリアは早い段階で買いましたので、ともかく重いチャリです。

このリアキャリアは手軽で良かったんですが、2ヶ月くらいで金属疲労で折れちゃいました

素の状態でオンロード20kmくらい乗ってみましたが手が痛い。15年くらい前にスペシャのハードテイルMTBに乗って40kmくらいダートを走って手根管症候群になった事がありましたが、その時より痛かったです。そりゃサスペンションないから当たり前ですけど。またアップライトな姿勢しか取れないこともあり、そこそこの向かい風では停車してしまうくらい減速してしまいます。

前傾姿勢をきつくして体幹で支えるようにできれば手の痛みも軽減できそうと思い、フラットバーのまま前かがみにしてました。178cmの私にはちょっとフレームが小さめなので某御堂筋みたいな怪しげなフォームに……。

やはり長距離を走るにはいろんなポジションが取れるハンドルがよいな、あともう少し速いと遠くまで行けるな……と試行錯誤が始まったのでした。

タイヤ交換

チャリカスタマイズといえばまずはタイヤですよね。乗り心地も大事だけど、このチャリの場合はもう少しキビキビ走ってほしい。

MTBに乗っていた頃は「オンロードは高圧タイヤ」が常識な時代でした。しかしルック車ということは一般車、タイヤは英式バルブ一択で2barくらいしか入りません。ということでタイヤとチューブを総交換です。レース用タイヤを使うつもりはなかったので、IRC Jettyの25mmにしました。昔MTBで使ってたIRCのハニカムパターンの極太タイヤがすごい良かったので、思い出補正的なアレです。あとアメサイドでクラシックな感じで良い。すぐ汚れるけど。

チューブはフレンチバルブ、リムの穴は英穴で少し大きいので、コンバータネジで隙間を埋めてます。

バーエンドバーとシフター

バーエンドバーをハンドルの中央の方につけて、手のひらが若干内向きになるようなポジションを考えてみました。MTB乗ってた頃にやってたスタイル。

しかしグリップシフトは幅が5cm以上ありますので、バーエンドバーをつけると握る場所が無いってことがあります。レバー式のシフターに交換、バーエンドバーを内側に付けてエルゴノミクスなグリップに交換したらなんぼかよくなるかな?と。

シマノのシフティングレバー、7速用はホームセンターでも普通に買えるんですが、6速用がなかなか売ってないんですよね。終売品なのかな、それとも裏メニュー的な扱いなんですかね。Amazonでなんとか見つけて購入。組付けは特に難しいこともなく、Youtubeなど先人のマネですんなり調整もできました。

手の痛みは幾分マシにはなりましたけど、次はやっぱりドロハンかなー。そう思いながら冬を迎えオフシーズンになりました。

ブレーキレバーとドロップハンドル

冬のボーナスからの臨時お小遣いを活用して、ドロハン化計画を部品調達です。

ハンドルクランプ部の直径を測ると25.4mm、ちょうど1インチです。ビンテージ自転車や競輪用のハンドルがこのサイズなようで、今も活発に流通してるのでハンドルは問題なさそう。

ブレーキはせっかくドロハンにするならSTIにしちゃえれば良かったのかもしれないんですが、

  • 6速用のSTIは存在していない
  • 7速にするにはコンポ一式交換になる
  • つまり高い(そもそもSTIレバーが高い、本体価格を超える)
  • フロントは(この時点では)シングルなのでもったいない感じ

というわけで既存のレバー式シフターを活かして、ビンテージ車用のブレーキレバーを購入することにしました。選ばれたのはこの子たち。

ロード用ブレーキワイヤーのタイコがMTBやクロスバイクとは形状が違うのを知らずに、「なんでこれ入らないんだ?これで入ってるのか?」を1週間くらい繰り返してました。追加でブレーキワイヤー2本購入して解決。

シフター、ブレーキレバーの問題が解決したのでいざドロップハンドルへ。スレッドステムなのでブレーキの端からスルスルと送り込んでいくタイプ。ハンドルはなんの苦もなくインストール完了しました。Rが大きめだったのも良かったのかな?

やっすいTMPのバーテープを巻いて完成!

このバーテープは裏面に粘着テープがないタイプでした。使えないことも無いんですけど、滑って寄って3ヶ月位でちぎれちゃったので、今はfi’zi:kのレザー風のに交換してます。

ちなみにリアキャリアも初代から変わってます。パニエバッグにキャンプ用品一式10kgくらい積んで50kmくらい走ったでしょうか、金属疲労でくの字に曲がってきたので、事故る前にがっしりしたものにランクアップ。こちらの泥除けステーにつけるタイプは頑丈で重宝してます。

フロントチェーンリング

竜飛岬に行った時に峠道が全く登れず、ただの登山になったのが悔しくてフロント2枚に変更しました。今のところシフターはナシで、峠に入ったら一旦降りてアーレンキーで引っ掛けてフロントを掛けかえるアナログスタイルです。105も電動になったこのご時世に何やってんでしょうね、だがそれがいい。

もともとのBBはカップアンドコーン式のJISスクエアテーパー軸、購入したクランクもJISテーパー。ポン付けで行けるかなーと思いつけてみましたが、家の前での試運転レベルでもチェーンが勝手に落ちまくる。やっぱりチェーンラインはちゃんと計算しないとだめみたいですね。

BBも適合品に交換して快適に乗れるようになりました。

しかしBBも変えるんだったら最初からホローテックにすれば良かったかなとも思いますが、後悔先に立たずってやつですね。

48Tから34-50Tになり、最高ギア比も上がったことで巡航速度も少し上昇。一旦止まらなきゃだけど激坂にも強くなったので、秋からまたいろんな場所へチャレンジしてみたいと思います。