中華サイコンからの卒業。

これまでサイコンはCYCPLUSという中華ブランドの、ラウンド形状のサイコンを使用していました。廉価ですけどGPS測量・ANT+とBTセンサー対応・視認性もよくてバッテリも8時間くらいいけるし充電も速いなかなかいいものでしたけど、ワークアウト機能やナビ機能が欲しくなって買っちゃいました、Garmin Edge 130 Plus。

ほしかった機能

CYCPLUS M2はお値段激安の5,000円前後、見た目も丸くてレトロスタイルのMy自転車にはピッタリなんです。機能はだいぶ控えめで、「GPSデータとセンサーデータの記録ができてStravaにアップできる」という内容については文句なしです。

なんといっても見た目が良い(個人の感想です)

しかし最近、「もうちょっと速く走れるようになりたい欲」が出てきてトレーニングをしているんですが、時間を決めてインターバルトレーニングをするには別途タイマーが必要とか、室内トレーニングでもGPS情報が記録されるとか、トレーニングという観点ではいろいろ不便な点がありまして、今回乗り換えた次第です。

意外と早かった「いつかはGarmin」

ワークアウト機能

Garminは、設定したタイマーでビープしてくれるワークアウト機能があります。Intervals.icuやTrainingPeakと連携して、スケジュールでワークアウト実行もできます。目標パワーや心拍数の指定もできて、ゾーンから外れるとビープして教えてくれます。

「あれ、次は何ワットだっけ?」とか「〇〇分から始まったから次は〇〇分までで~」とか、余計な事を考えずに、適正強度で正確な時間でワークアウト出来るって素晴らしい。

またGarminConnectからアップしたワークアウトを実行している間は専用の画面が表示され、指定ゾーンと今の出力が大変わかりやすくて◎。

Edge130Plusは他の機種と異なりサブ目標が設定できないんですが(ケイデンス〇〇rpmで〇〇W とか)、今のところは問題に感じてないです。

ナビ機能

目的地に着く、ということに関しては舗装された一般の道路を走るなら、標識やスマホマップなどで全然事足りるんですけれど、次の経由地までの距離なんかがわかってると、ペース配分と気の持ちようが変わってきますよね。もちろんスマホでも調べられますけど、いちいち取り出してマップ開いて~って結構なタイムロスですし、スマホのバッテリも消費しちゃいます。

そんな悩みを1台で解決してくれるナビ機能こそが、廉価サイコンにはない一番の特徴です。

コースはブラウザ版・スマホアプリのGarminConnectで作成し、スマホアプリを通じてコースを本体へダウンロード、ルートの表示とナビゲーションが出来るようになります。正直GarminConnectのルート作成は使いにくいのですが、渡しの場合はRideWithGPSで作成したGPXデータをブラウザ版GarminConnectで取り込んでいます。

Edge130Plusはグレイスケール液晶ですので、周辺地形などは表示されず、コースが黒ラインで表示されるのみです。縮尺や表示の中心も変更できますので、おおまかに「あと〇〇mで右方向」くらいには確認できます。2000年代の登山用のGarminを彷彿します。(遠い目)

GarminConnect上でコースにマップポイントを指定すると経由地として扱われるようになって、距離やETAを表示することも出来るようになります。これが欲しかった。

そんなわけで期待していたナビ機能なんですが、Edge130Plusのはちょっと難ありです。詳しくは後述。

表示項目のカスタマイズ

CYCPLUS M2はメインが7セグ液晶ですから、表示は最小限。切り替えボタンで現在地・最大値・平均値・ODOと斜度(誤差すごくて意味無し)などが見れます。まぁ基本1ページめしか使わないんですけどね…。

経由地表示の例。「一般ポイン」てw

Edge130Plusは細かい表示も可能なドット液晶。表示カスタマイズの自由度はかなり高くて、パワーゾーンや心拍ゾーンなんかも表示できますし、ラップ中の平均などトレーニングに役立つ細かい設定が出来るのが魅力ですね。

上位機種で表示できるTSSやNPは非対応です。

機能比較

主要なところをまとめてみます。主観がけっこう入った比較表ですので参考程度に。

機能CYCPLUS M2Garmin Edge130 Plus
GPS記録
インドア使用
自動一時停止常に設定でOn/Off
ナビ
ANT+センサー
Bluetoothセンサー
ワークアウトモード
視認性
アプリの使用感
バックライト常時On/Off
ボタンで切替
10秒/30秒/常時
設定で切替
バックライト輝度固定3段階
バッテリー公称30時間公称8時間
充電USB Type-CUSB Type-B
Strava同期アプリから手動アプリから自動

Edge130Plusのここが不満

GarminEdgeのシリーズでは最安とはいえ、先代のサイコンからお値段5倍くらいになってますので、評価はちょっと辛めになっちゃってます。

ナビがしょっちゅう落ちる・再起動する

期待していた機能だったので、がっかり感が強めでした。

このナビの症状は他のブログやSNSなどでは話題になっていないんですが、うちの個体だけなんでしょうか?コースナビしていると特定の状況で再起動が連発します。

それでこんなコースを作って検証してみました。

全ポイントタイプを並べてテスト。1個めのターン指示で無限ループに入ったため、後半は未検証です。

原因としてわかったことは

  • 特定のタイプのコースポイントで落ちる
    • ダメなタイプはポイント名も表示されない
  • ターン指示とコースポイント表示が重なっていると落ちる
  • 落ちたままポイント通過すると次の経由地がどうやっても更新されない(落ちた時に通過したポイントを指し続ける)

ようするに「駄目なタイプのポイント」を使わなければ半分くらい解決しますけどね。。。現時点で確認できている「駄目なタイプのポイント」は以下でした。

  • ストア
  • 情報
  • サービス

細かい指定をせずに「一般ポイント」だけ使うのが無難そうです。

ターン指示との干渉は、どのポイントタイプでもアウトな模様。これは痛い。無人区間が多い北東北でコースを引くなら、十字路のコンビニが最終補給地とか、補給のためだけにメインルートからはずれてコンビニに行ってUターンして戻る、とかザラにあるわけですよ……。これなんとかならないですか、Garminさん。

あとEdge130Plusはポイント名は日本語は5文字までみたいですね。これは容量的にしょうがないのかな。

画面が小っさ

これはまぁ最初からわかってたことですけど、想像以上に小さいです。画面の表示面積的にCYCPLUSと比べて半分くらい。最も詰め込むと8項目を表示できますが、運転中のチラ見では読み取れるかどうか微妙な文字サイズになっちゃいます。

屋内トレーニング用は8項目、路上用は6項目、みたいに使い分けてます。幸い、トレーニングページはなんぼでも作れますからね。

夜間の視認性がちょっと……

背景が白地で文字が黒ですので、環境光がない場所ではバックライトが目に焼き付く感じになることがあります。輝度は一番弱くしてるんですけどね……。その点ではCYCPLUSは黒地に白で圧倒的に見やすく、画面を見て周りを見たときの暗順応が起こらないのが良かったですね。

CYCPLUS M2の機能を絞っているからこそ使える反射型反転液晶が構造的に有利すぎるので、比較というか使い分けるのもいいのかも、と思います。

バックライトの切り替えがめんどくさい

左上の電源ボタンを押すとバックライトが点いて、デフォルトでは10秒で消灯します。街頭の照度くらいでは画面はほぼ見えませんので、「日没後はアラート時に点灯」の設定も併用必須です(田舎だから?ありえますね)。

バックライトってバッテリー消費が大きいので、点灯時間は短いにこしたことはないことはわかるんですけど、夜間の1時間くらいのライドなんかだと常時点灯にしたいこともあるわけで。その都度システムメニューから設定し直すのがめんどくさいんです。

電源ボタン長押しで出るメニューに「ディスプレイ輝度」の設定はあるので、ここに点灯時間の設定もあればいいのにって思います。

もちろん満足しているところも多いです

愚痴ばっかりみたいになりましたが、もちろん便利に活用してます。ライド後スマホ経由で自動アップロードとか、中断中に電源を切ってもアクティビティが継続出来るところとか、流石Garminっていうところは多いので、しっかりライド/トレーニングする時は常用してます。

ただ、この金額になると普段遣いでは盗難が怖いので、通勤用には別途スマートウォッチを買っちゃいましたね。

教訓:浅く見えても沼は深い