2023年冬に発売になった新型Jetty Plusですが雪国なもので実際乗り始めたのは4月からでした。約3ヶ月乗ってみてタイヤの減り具合をチェックしてみます。

以前インプレ記事にした際に新型Jetty Plus。乗り心地などは過去記事に詳しく書いています。

旧型と比べてかなりモチモチ感があって柔らかい印象だったんです。その分、タイヤの減りが速いのでは?と思っていました。上記インプレはタイヤ幅25cのものですが、4月に35cを買ってそちらをメインにしてまして、3ヶ月乗ったタイミングで検証してみました。

タイヤが減る要素

一応、タイヤがどうやって減っていくのかをおさらいしてみます。

距離

タイヤは転がっているので摩擦が少ないんですけれど、とはいえ加速・減速の際にはタイヤとアスファルトの間に摩擦が発生します。摩擦のたびにマイクロレベルで削れていって「タイヤが減る」という現象になります。

距離が長いということは当然路面に当たっている時間・回数が多いということなので、そのぶん減ります。長い距離を走っても減ってないなら高耐久なタイヤ、という指標として走行距離が使われてますね。

「平地だけ同じ速度で走り続ける」のがタイヤにとっては一番やさしいんでしょうけど、実際はそうもいきません。

斜度と路面状況

もともと前輪よりも後輪のほうが加速時の摩擦がかかるため減りやすいんですが、登りではより顕著に後輪の摩擦が増えます。下りではブレーキングで減速するたびに摩擦がかかり、減速のたびに特に前輪の減りは加速します。
起伏が激しいルートは身体にも厳しいですがタイヤにも優しくないんですね。

また路面の滑らかさも、当然荒れた路面よりも新しい舗装の方がタイヤの減りは穏やかです。つまり林道ばっかり走ってるとめちゃくちゃ減るってことですね。

ダンシングでさらに減る

通勤でも同じ自転車に乗っています。町中はストップ・アンド・ゴーが多くて、止まるときにもギアを落とすのが間に合わなくて重いギアで走り出す状況もけっこうあります。

体重をかけたダンシングは急激な加速が繰り返されて、タイヤからジャイッジャイッって音がしますけど、あれも摩擦ですので結構減ってるんだと思います。

スキッドすればさらに減る

どうしても朝晩の通勤時間帯は混雑しますので急ブレーキをかけざるを得ない時もあります。高速度から急ブレーキした時にタイヤの回転がロックされてしまってズザザーとなるのがスキッド。回転するより直接アスファルトとこすれますので、あっという間に減ります。

ただ新型Jetty Plusになってからは同じ速度帯で急ブレーキをかける状況でも、あまりスキッドしなくなりました。この期間で1回あったかな?くらいです。旧型だとほぼ毎日だったんですけどねー、素材の進化を感じます。

体重が重いとめちゃくちゃ減る

体重は自転車に乗るうえで軽さは正義、しかし残念なことに私は標準体重の5割増しのヘビー級。なのでタイヤが路面に強く押し付けられることになり、タイヤの減りも速いです。また峠の下りは軽い人よりも慣性力でさらにスピードが出てますので、その分ブレーキングの際の摩擦もすごいと思われます。
減量目的で自転車に乗っているのに、その自転車から拒絶されているようなこの感覚……

スリップサインで減り具合をチェックする

おまたせしました、本題です。

タイヤの減り具合は、タイヤのセンターラインにあるスリップサインという小さな丸溝で測ります。これが消えたら交換ラインです。

(スリップサインが残っていても、ひび割れやメクレがあったり、金属や石が刺さっていたら即交換してくださいね)

減り具合の測定条件は下記のとおりです。

  • 4/1から7/1の間
  • 走行距離1600km
  • ライドは通勤2割・林道2割・農道4割・ローラー2割
  • 獲得標高合計16,000m
  • 空気圧はやや低め(5.8bar)
  • 体重+車重で100kgちょい

特に実験しようとして乗っていたわけではないので、普段乗ってるママのコンディションです。通勤使用時の昼間は会社の駐車場に野ざらしですし、前述のとおり高体重・荒れた舗装多め・急発進急ブレーキ多めと、あまりタイヤにとっては優しくない環境でどのぐらい減ったかがこちら。

スリップサインはまだ残ってますけど、かなり減っているのがおわかりいただけただろうか……。左の新しい方はスリップサインくぼみの陰影がはっきりしていてエッジが立ってる感じがしますが、右はなだらかな感じになっています。

深さは目算で半分くらい減ってるように見えますので、私の使い方だと3,000kmくらいで買い替えかなーという印象です。

もう少し引きで見てみると、タイヤセンターに帯状に減った跡が見えますね。

Jetty Plusの寿命は長い?

一般的にはロードバイク用タイヤの寿命は3~5,000kmって言われてますので、スリップサイン半分で1,600kmならそれなりの寿命といっていいんじゃないでしょうか。旧型Jetty Plusは2,000kmいかないくらいで後輪がツルツルでしたので、耐久性はかなり向上してると思います。

私の体重が標準の1.5倍なことを加味すると、標準体重な人だと1.5倍くらい保つのかもしれませんね。。。その場合は寿命4,000kmくらいになる計算なので、ロードバイク用タイヤとして標準的な寿命、ということになるのかと思います。

あれっ、これは減量したうえで4,000km走って再レビューしなきゃいけない流れのような。。。。。。。