体重や体脂肪率って測るたびに結構変わりますよね。節制してるはずなのになぜか減らない体重、乱高下する体脂肪率。効果が出なくてストレスでダイエットやめちゃう人も多いと思います。
同じく毎日激しく値が変動するものに株価があります。株価は細かい値動きで一喜一憂してると大損こきますので、投資家は様々な「チャート」を使って大まかな流れを予想します。これを体重管理に活用してみましょう。
この記事ではGoogle FitとIntervals.icuを使用します。あらかじめGoogleアカウントとIntervals.icuに登録しておくとスムーズです。
まずは記録を取る
体重も体脂肪も短期間では減らすことができないため、長期的に継続していく必要がありますよね。そのためにはダイエットの王道、レコーディングダイエット。記録してデータ化されていないことには見える化もできませんので、まずは体重・体脂肪率の数値がデジタルで記録していきましょう。
最近ではスマートフォンと連動して自動的に記録できる製品も増えていて、値段もずいぶんこなれてきましたね。こういった製品を活用して可能な限り毎日記録していきましょう。
手持ちの体重計・体組成計にスマホ連動機能がない場合は手入力で記録するしかないです。この記事で紹介するやり方では最低14日分のデータが必要になりますので、がんばって入力してみてください。
Google Fitに記録する
Excelなどで記録して表を作ってもいいんですけど、この記事ではそこは触れません。面倒くさいので……。
Google Fitに入力しておくとこの後の表作成の作業がかなり楽になります。iPhoneユーザーの人はAppleヘルスケアに記録されてる人が多いと思うんですけれど、Appleヘルスケアのデータは他のサービスから取得ができないため、Google Fitとヘルスケアを連携させておきましょう。
iPhoneはあまり詳しくないので、設定例のリンクを張っておきます。
https://g-tips.jp/google-fit/google-fit-health-care/
無料でフィットネス情報の見える化が出来るIntervals.icuに登録
自転車ガチ勢ご用達、Intervals.icuを使います。別記事にも書いてますがもともとはトレーニングの量・質を可視化をするツールなんですが、体重などのウェルネスデータも登録してチャートを作ることが出来ます。
メール、パスワード、体重、最高心拍が入力必須なんですが、最高心拍を測ったことがない人は 220 – 年齢 で入れておいてください。
登録も使用も無料で、ほとんどの機能が利用できます。有料の機能はガチアスリート志向でなければ無くても良いかと。
ちなみに日本語版は私がボランティアで翻訳してます、誤訳や判りにくい部分など見つけたらXででも教えてください。すぐ直します。
次に、左メニュー 歯車アイコンの設定からGoogle Fitとの連携をオンにしましょう。
Googleのログインとアクセス権の確認が済むと、過去分も含めてGoogle Fitに記録済みのウェルネスデータが取り込まれます。
一個以上のアクティビティを登録していないとグラフが作れませんので、カレンダーのどこかをクリックして架空のアクティビティを追加しましょう。アクティビティの概要欄は空白でも問題ありません。
「Google Fitと連携させたくない」という方は、アクティビティ追加の要領で「ウェルネスデータ」の項目で体重を手入力していけば同じように表は作れます。
トレーニング管理を目的とする場合は初期画面のカレンダーをよく使いますが、今回主に使用するのは「フィットネス」というグラフ画面です。左メニューの折れ線グラフっぽいアイコンをクリックしましょう。
ここにカスタムチャートを追加して体重の推移を見ていきます。
体重管理
まずは体重の項目のチャートを生データで確認してみましょう。画面一番下の「カスタムチャート」→「チャートを追加」→「プロットを追加」で体重を選びます。
お恥ずかしながら私のデータで……。
単純にグラフ化するだけでしたらGoogle Fitやあすけんなど、対応するアプリは多いです。しかし入力された値がそのままだと、ご覧の通りの行ったり来たり感がすごいですね。いい調子で減ってるのか、それとも失敗してるのかどうかが判りにくいです。
これを「今のトレンドは下降気味か?上昇気味か?」がわかりやすい形にチャートを作成していきます。
移動平均線を使って体重の増減を予測する
移動平均線とは「指定の直近日数分の平均値をグラフにしたもの」です。投資のテクニカル分析の本の一番最初に載ってるやつです。例えば「7日移動平均線」だと、その日から7日前のデータの平均を繋いだ線が表示されます。
では早速チャートに追加してみましょう。
最初からある「フィルイン」の線はそのままで、プロットを追加します。同じく体重を選択して、表示を変えるため「フィルイン」をクリックして「移動平均」を選択してください。
その下の「42d」というのが「42日移動平均」の意味です。これを7に変更します。
体感的に、体重の変化は1週間くらいのタイムラグで起こるように感じてますので、7dでよいかと思います。
移動平均線はどう見るの?
現在値と移動平均線と比較することで、現在の体重が上か下かで今の取り組みが効果が出ているかどうかを見ることが出来ます。平均線より上なら過去7日より重く、下なら過去7日より軽い、というわけで効果が出ているかどうかがわかりやすくなります。体重に関しては移動平均線を下回り続けるのが目標になります。
上に2日連続で突き抜けている時は要注意です。食事量の見直しをするサイン。言うて私もめちゃくちゃ突き抜けてますけどね。テヘペロ
体脂肪率管理
体重以上に体調や時間帯や湿度でも乱高下してしまう体脂肪率も、Intervals.icuなら傾向を分析しやすくなります。
体重の項目で使った7日移動平均線・14日移動平均線と、ボリンジャーバンドというものを使います。
移動平均線で乱高下する値をなだらかに
新規にチャートを追加して、体脂肪率のプロットを2個追加します。
移動平均を選択し、7dに。これは変動が大きすぎる体脂肪率の数値を、なめらかにするために7日移動平均線にしています。体脂肪率に関しては7日移動平均線が現在値とみなして使います。
もう1つの体脂肪プロットも表示は移動平均にして、こちらは14dに。
ボリンジャーバンドでダイエットの進捗を確認
ボリンジャーバンドは移動平均の標準偏差のことで、簡単に言うと「変動する可能性のある幅」を表すことができます。早速表示させてみましょう。
14dの方の右の方にある縦の三点リーダー(︙)をクリックするとプロットの拡張ができます。「バンド」という欄に「1」を入れるとバンドが表示されます。
ボリンジャーバンドはどう使う?
まずはボリンジャーバンドの幅の広さを見てみましょう。
- 幅が広い → 増減が大きい
- 幅が狭い → 安定している
幅が狭い場合は「14日間であまり変動していない」という意味で、このチャートの場合は体脂肪率が停滞しているということを表します。運動や食事制限を続けていても体脂肪率のボリンジャーバンドの幅が狭いままなら体脂肪が減っていないということなので、有酸素運動を増やすとか油脂の摂取量を減らしてみるとか、もう一歩踏み込んだダイエットが必要なサインです。
次はボリンジャーバンドと7日移動平均線の関係は、体重の移動平均線と同じような意味になります。
- バンドの上の方にある → 太る傾向
- バンドの下の方にある → 減る傾向
幅が広くなっていて7日移動平均線も下がっているならいい感じに減っている証です。その調子で頑張りましょう。逆ならこの機会にちょっと生活を見直してみましょう。画像の「上寄り」の部分は年末年始です。大変美味しゅうございました。
ボリンジャーバンドが広くなりすぎている時は急激に増加/減少しすぎということになります。増加の時は食事を見直したり、減っている時はリバウンド予防にチートデイも挟んでみるとか、工夫が必要なタイミングです。
ちなみに、ボリンジャーバンドから7日移動平均線がはみ出している場合は、短期間で尋常じゃない変動があったというサインです。下に突き抜けているなら運動し過ぎやカロリー制限のしすぎ、上に突き抜けているなら暴飲暴食のサインです。体脂肪率の急激な変動はたいてい体調不良に繋がりますので、休養や節制をおすすめします。
というように数値だけでは曖昧模糊とした体重のデータも、統計的手法を駆使するとダイエットのモチベ維持や健康増進に役立ちますよ、というお話しでした。もちろん合せ技で体重のチャートにもボリンジャーバンドを追加してもいいと思います。
ほかにも「こんな使い方あるよ」という方はコメント残してくれると嬉しいです!
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