クロスバイクドロハン化カスタムっていうジャンル(?)があるんですけどね、これが結構骨が折れます。乗り越えなければならないハードルが多いんですよね。
ドロップハンドルとストレートハンドル
パッと見てわかると思いますけど、ドロップハンドルとストレートハンドルは形状に大幅な違いがあります。どちらのタイプのハンドルにもブレーキレバーとシフターが付いているのは共通ですが、ハンドル形状の違いのせいでこれらパーツの互換性はゼロなんです。この違いをなんとか吸収しないとドロハン化カスタムはそもそも走れる状態にならないわけです。
一気にパーツ入れ替えも出来なくはないですけど自信がなかったのでちょっとずつ入れ替えていった記録です。
あくまで改造をおすすめするものではなく、パーツ交換は自己責任で。
シフターの変更
一般車をスポーツ車に改造するにあたって、一番の鬼門がシフターです。
グリップシフトの難点
ホームセンターなどで販売されている外装6段 or 7段の一般車は、ほぼすべての自転車で手首の返しで変速するグリップシフト(レボシフト)がついています。何度かグリップシフトのまま50kmくらい走ったりもしましたが、シフト部分の太さ・硬さで腱鞘炎になりそうでしたね……。突起が少なくて壊れにくいメリットはありますが、長時間握るには不向きなのは間違いないです。
このグリップシフトは直線的な部分にしか装着できず、カーブ形状の先にグリップがあるドロップハンドルではどうやっても装着できません(ドロップ先端につけることは可能ですけど、シフトチェンジでひねるたびに車体がふらついて危ないと思います)。そんなわけで、まずはシフターをどうにかします。
STIレバーっていう手もありますが
シマノのコンポーネントではシフターとブレーキが一体型のSTIレバーがあります。しかし6速用は存在せず、7速用も廃盤商品で、この時点では選択肢に入りませんでした。
サムシフターに交換
いきなりWレバーはちょっと敷居が高かったので、まずは手軽にできるサムシフターを導入してみました。
シマノ純正、レバーとボタンで親指一本で操作できるもので、グリップシフトから付け替えるにはうってつけです。6速用・7速用は互換性ありませんので交換検討されてる方は気をつけてね。
正しく純正品でしたので変速感はかなり良好でした。予算の都合もあったのでしばらくフラットバーにエルゴグリップとエンドバー装備で使ってました。これはこれで快適。
ドロップハンドルへ交換
サムシフターはフラットバーでも共用できますのでOKですが、ブレーキ周りは共用出来ませんので、ドロハンと同時に変更になります。
ブレーキレバー……の前にブレーキワイヤー交換
なんで?って思われそうですが、フラットバーについているブレーキレバーはMTB用な事がほとんどです。実はブレーキインナーワイヤーも互換性がありません。
MTB・一般車用のブレーキワイヤーは、レバー側の先端にタイコと呼ばれる、まさしく太鼓みたいな部品が付いていますが、ロード用のは弾丸型なんですよね。これ私も知らなくて、外してから「なんで付かないんだ???」ってなってました。ググってスッキリ。
一般車は錆びる鉄ワイヤが使われていることもあります。せっかくなのでシマノ純正のステンレス製のに交換しました。
ついでに、
ワイヤーをカットするなら専用品がオススメです。ラジオペンチなどでも切断可能ですけどすぐ切れなくなりますし、断面からバラけやすいため、結果的にワイヤーの交換頻度を減らしてランニングコストを抑えてくれます。
私も最近買ったんですけれど、早い段階で買っておけばよかったと思った工具No.1です。
ブレーキレバー
シフターは先の通りですのでブレーキレバーはSTIじゃなく、ブレーキ単体のものです。選択肢はいくつかしかないんですが、コンポーネントの縛りを受けないのでSTIより選択肢は広いのかもしれません。
最初に買ったのはこちら。テクトロのを買おうと思っていたのですがなかなか手に入らず、こちらにしました。
若干ゴツめですが、大きいので手の負荷は分散されてるような印象で使用感は悪くなかったです。
しかしブレーキインナーケーブルの奥の六角ネジを締め付けるタイプで、ワイヤーが入った状態では調整しにくいのはあまり良くなかったです。ドロップハンドルのブレーキレバーって落車とか自転車の転倒とかでしょっちゅうセッティングが曲がるものですけど、その都度ブレーキワイヤー全部抜くわけにもいかないですし。文句言いながらも1年以上使いましたけどねw
ドロップハンドル
ここまで換えて、やっとドロップハンドルに到達ですよ。
ハンドルの規格は何種類かあり、一般車に使われているステム(ハンドルを本体へつなぐ部分)は直径がΦ25.4mmのものです。スポーツ車で現在主流なアヘッドステムはΦ31.8mmなので、ロードバイク用のハンドルを使う場合はステムも交換する必要があります。
が、私の場合は逆にランドナー用のハンドルはΦ25.4mmなのでそのまま使用できるんですが、とりあえずポジションが定まるまで安価なドロハンでお試しという感じで
ブレーキレバーとメーカーがおそろいになってしまいました。平均的なドロップハンドルと比べると上面が下がり気味で、おそらくピストバイク用の形状かなという印象です。強度とか性能としては問題ない出来でした。
しかし、ブラケットポジションにちょうどいい位置にセッティングすると下ハンドルを握ると手首に当たってしまう形状になっていて、ちょっと使いづらかったですね。
バーテープはTMPの最安のやつです。意外とフカフカで良かったです。
さんざ愚痴ってますが、実際フラットバーと比べてかなり空気抵抗が減って速くなりました。100km以上のロングライドもこなせるようになったのは間違いなくハンドル変更のおかげだと思います。
ここからは愚痴部分をアップデートしていきます。
Ver.2
ステム交換
3本ローラーで練習していると、前後のバランスが取れていないのを感じるようになりました。ブラケットでもフラット部でも、なんとなく体幹が疲れて同じ姿勢を維持できないんです。
体幹が疲れない角度で体を倒していくとブラケットの3cmくらい先に手が降りる事に気づいたので、ステムを少し長いものに交換することにしました。
せっかくなのでいずれ買うだろうランドナーバーに揃えてニットーのものをチョイス。元のステムより角度が急だったようで、若干前下がりになっちゃいました。しかし交換してからそんなに距離は乗れてないんですが、体幹が疲れなくていい感じです。
ハンドル再交換
ポジションも決まりましたので、お目当てのランドナーバーに交換します。
晴れてステムとおそろいになりました。
ランドナーバーと通常のドロップハンドルの違いは下ハンドルの開き具合です。バーのカーブ部分が鉛直より角度がついてますので、ブラケットポジションでも下ハンポジションでも手首が斜めになり、内転筋の負担が少なくなるのが特徴です。肩部分が狭いこともあって下ハンストレート部分も使いやすく(使える道路は限られますが)、握れる場所が多いのも長距離向きですね。
ニットーのランドナーバーには3種類あります。
- ドロップが浅くて開きが大きい B130AAF
- ドロップが深くて上面が下がる B135AA
- ドロップが深くて上面がフラット B132AAF
私は上面フラットな方が使いやすいのでB132AAFの幅410mmのものにしました。
新旧並べてみました。フラット部分は若干肩が上がったデザインになっています。下ハンめっちゃ握りやすい!
ハンドルの肩が狭くなったことで腕幅が狭まり、向かい風での空気抵抗は減っているような気がします。
ブレーキレバー再交換
ブレーキレバーについてはそこそこ満足してたんですけれど、ブラケットカバーのゴムが劣化し裂けてきてまして。カバーだけの交換部品は販売していないようなので、せっかくだからとレバーも交換しちゃいます。
前回ちらっと書きましたがランドナー全盛期には「フォーク抜き輪行」というのが一般的だったんですが、そのためにはブレーキケーブルが抜けるタイプのレバーが扱いやすいので、そういったものに交換していきます。
今度のレバーはクイックリリース付き。ブレーキケーブルが上から出る、アナクロの極みみたいなパーツですね。当然空力は落ちてると思います。
この時代のポジションは下ハンがデフォルトで、ちょっと腰が疲れた時にブラケットを握るくらいだったらしく、ブラケットポジションで体重がかかると結構手が痛い細身のデザインです。
現在の姿
ブレーキアウターを切らしてしまって上出しが決まってないのはご愛嬌です。次回のワイヤー交換のときにはバシッと決める予定。
疲れた時にブラケットを上から被せるように握る癖があったんですが、この形状ではできなくなりましたね。その分、体幹鍛えろってことですよねわかります。
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