先日レンタルしたグラベルロードバイクの超小径ギアに感銘を受けて、自分の自転車も低ギア比な仕様にしようと思い立ったきのこ氏。ヤフオクを漁りゲットしたスギノのクランクがかなり良かったお話。

Before

自転車を買ったときにもともと付いていたメーカー不明のクランク。165mmでガード付きの48Tシングルでした。

鉄製でメチャクチャ重かったです。 すでに廃棄済み

津軽半島の北端・竜飛岬へサイクリングした際に16%の坂がまったく登れなくて、悔しさのあまりにフロントダブル化を決意して、シマノのTourneyグレードのクランク50-36Tをポチりました。

当時FDがなかったので、一旦降りてアーレンキーで変速してました

トルク不足も感じてましたのでクランク長は170mmを選択。
なぜトリプル用を買ったのかというと脚力に自信がなかったので、ダブルでもダメだったらクランクだけ変えればいけるかな?という思いから。結局ダブルで充分に走れましたので、フロントはこの構成で2年で8000km程走りました。

After

Tourneyのクランクはチェーンリングがリベットで完全に固定されていて、ギアだけの交換はできない仕様です。このグレードはダブルでは歯数の組み合わせが50-36Tのみ。トリプルだともっと選択肢があるんですが、流石に重すぎる&そこまで小径インナーを使う機会もないかな、と。

かねてからシルバーのクランクに変えたいと思っていたので、この機会に狙っていたクランクをヤフオクにこもって落札しました。

Sugino XD2000

XD2000というクランクはスギノの公式サイトには記載が一切無い製品なんですけれど、比較的低価格帯のリア8速の完成車などに付いていることが多いようです。これもGIOSの完成車から外したものとのことでした。(実際はクランクだけじゃなくコンポーネント一式で落札しました。余りパーツは子どもの自転車にでも流用しようと思います)

クランクを外す

約2年で8000km程、前述のTourneyで走りました。ギアの摩耗ぐあいはまだ使えそうな感じがしますが、アウターの歯がインナーに比べてトガッてきているのは見て取れます。

買った当時は計量してませんでしたけど、左右で1kgもあるんですねぇ。かなりの使用感があって中古で再販できるコンディションではないので、このまま廃棄する予定です。色んな景色を見せてくれたクランクでした、おつかれさまTourney。

Tourneyは「スクエアテーパー」という接続規格です。このタイプのクランクは回転の中心軸になるBBがクランクバーの四角穴に圧入されていて、簡単には外れないようになっています。

これを外すには「コッタレスクランク抜き」という特殊工具を使用します。安価な工具なのですが、ホームセンターでは手に入らないのでAmazon頼りです。

XD2000をインストール

スギノのカタログに乗っているクランクはスクエアテーパー部分がISO規格のものばかりなんですが、XD2000はJIS規格でした。Tourneyで使用していたBBをそのまま流用できました。スギノのBBは高級なので追加の出費がなくてホッとしました。

224gの軽量化に成功。

スクエアテーパーのクランクは、外す時は特殊工具ですが付ける時はアーレンキーや六角ソケットで装着できます。クランク回転軸の中心にフィキシングボルトをセットして締め込んでいくと自然に圧入されていきます。

チェーンリングのビスが錆びてますね。今度ピカールで磨きます

乗り心地

ギア比

50T→48Tでたった2Tの違い、ギア比で比較しても4%の変化です。微々たるものにみえますけれど、リアをトップにした場合は同じケイデンスなら2km/hほど最高速度が遅い計算になりますが……
豪脚には程遠い私の場合は50T x 11Tを踏むことが出来る状況はほとんどありません。ダム帰りの路面状況が良好な、緩い長い下りくらいでしょうか。平坦だと脚力も心肺能力も足りず、段々とケイデンスが落ちて減速していく悲しき貧脚モンスター。

48T x 11Tは数値上は僅かな差なんですが、私の脚力でも平坦で減速することなく踏めるギリギリの重さなんですよね。結果的に平坦の最高速は速くなりました。踏み切れないギア比で無理しても膝を痛めるだけと思いますので、脚力に合ったギア選択が大事なんだと思います。(ちなみに心拍数的には楽ではない)

軽量化

削れた重量は220g強、ボトルの有無程度の小さな差です。しかし回転する部品の重量は影響が大きいと言われています。クランクなんてモロに脚で回転させますので、乗って1分で違いがわかるくらいに楽。

走り出しの低回転域ではそれほど違いを感じないのですが、ケイデンス60RPM以上になってくると、速度キープで軽く回すときの引き足が明らかに軽いです。80RPM以上もそれほど脚に負担なく回せます。(心拍数的には楽ではない)
Tourneyで走っていた時の感覚で漕いでると回しすぎて心拍数が上がりすぎるので、ロングライド向けに身体を慣らしていく必要性を感じました。

調べてみたら、同ランクと思われるシマノのクラリスのクランクは1,050g前後。中級グレードの105のクランクが、カタログ値で754g。

クランク重量BB重量総重量
XD2000779g262g1,042g
Claris FC-R20001,089g93g1,182g
105 FC-R7100754g77g831g
クラリス重すぎんか?

クランクの回転軸になるBBがスクエアテーパーの方が重いので総重量では劣りますけど、平坦でクランクを回転するのにはBB重量はほぼ影響がありません。

実質これ105クラスなのでは?

結論

軽さは正義